「純米あおば」を製造した小浜酒造の高岡さん(左)とラベルを手掛けた角谷さん=福井県小浜市中井の同酒造

「純米あおば」を製造した小浜酒造の高岡さん(左)とラベルを手掛けた角谷さん=福井県小浜市中井の同酒造

福井県 敦賀・若狭

七年祭合わせ純米酒 福井・小浜の酒蔵

福井新聞(2019年5月23日)

 福井県高浜町の佐伎治(さきち)神社で6月下旬に開かれる6年に1度の例大祭「高浜七年祭」に合わせ、小浜市中井の小浜酒造が、日本酒「純米あおば」を製造した。すっきりとした味わいが特徴で、ラベルは同町の書家が担った。今回は小浜の米と水を原料にしたが、次回は高浜産を使った"地酒"造りを目指す。

 高浜町には地酒がなく、高浜七年祭ではこれまで奉納酒として同酒造の普通酒「上撰わかさ」を主に使用していた。「せっかくなら地元の酒があるといい」と町内の酒店などが発案。薬用植物が豊かに自生する青葉山のイメージから、自然素材の米と水で造る純米酒にこだわり、同酒造に製造を依頼した。

 同町内では酒米が作られていないため、小浜市内の米と水を使用。すっきりとした飲み口とバランスのとれた味わいに仕上げた。

 名前の「あおば」は、同町の青葉山からもらい、瓶は青葉から連想して緑色にした。ラベルは同町の書家、角谷有紀(なおき)さん(35)がしたためた。「老若男女に受け入れられるように」と優雅で柔らかみのある書体で記し、「青葉山がぴんとイメージできるように」と山の絵を配した。

 3月末から、同酒造と高浜町内の酒店やスーパーで販売。町内の酒店によると、祭りの本番前の奉納芸能の総仕上げと位置づける「顔見世(かおみせ)」用に、注文が入っているという。

 佐伎治神社氏子総代会の粟野明雄会長(69)も顔見世で使い「これからも積極的に活用していきたい」と話す。同酒造の高岡明輝代表取締役(45)は「6年後の高浜七年祭では地元の米と水で日本酒を造りたい」と展望を語った。

 720ミリリットル1350円、1・8リットル2700円(ともに税込み)。問い合わせは小浜酒造=電話0770(64)5473。

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