経沢さん(右から2人目)の説明に耳を傾ける参加者

経沢さん(右から2人目)の説明に耳を傾ける参加者

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殿様気分で大名料理いかが 滑川養照寺で企画スタート

北日本新聞(2019年5月24日)

 江戸時代に加賀藩主が休憩する本陣だった滑川市河端町の養照寺で今月、参勤交代途中の藩主が食べた料理を味わえる企画が始まった。NPO法人「滑川宿まちなみ保存と活用の会」が発案し、郷土史研究家で料理人の経沢信弘さん(59)=富山市千代田町=が古文書を基に当時の献立を再現した。本陣がほぼ建築当初のまま残る貴重な建物で、殿様気分を満喫できる。

 養照寺は、江戸時代から北陸街道の宿場町として栄えた滑川市旧町部にある。経沢さんは昨秋、同寺近くの商家建築「城戸家」所有者からの依頼で、県公文書館職員らと協力して城戸家に伝わる古文書を解読。1862年春に13代藩主の前田斉泰が、参勤交代の帰りに滑川で泊まった際に食べた献立を明らかにした。

 一帯の文化財保存に取り組む滑川宿まちなみ保存と活用の会は、再現メニューで歴史に思いをはせてもらい、まちおこしに生かそうと、経沢さんに協力を依頼した。

 希望団体に今月から料理を出しており、23日は市内の高齢者が参加する「福寿大学」のメンバーら10人が訪れた。藩主との面会や家臣の控えの場として使われた部屋で、貴重なキノコのショウロ(松露)とボラを入れた吸い物、レンコンやシイタケの煮物、からすみなどを味わった。同市稲泉新の稲田雅子さん(68)は「江戸時代の食や文化に触れられ貴重な機会だった」と話した。

 藩主を通した「上段の間」は市指定文化財で、今春に障子やふすまを修復したばかりだ。企画の参加者はこうした内部の見学もできる。

 同NPO理事で同寺住職の藤谷惠さん(65)は「養照寺の存在を知ってもらう機会にもなる意義ある企画で、長く続けたい」と話している。問い合わせは経沢さん、電話090(7745)3397。

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