草花がいっぱい、自慢の庭を見に来て－。福井県高浜町内で民家や事業所などの庭を無料で一般公開する「オープンガーデン　インたかはま」が開かれている。住民団体による初の企画に個人宅１０軒、事業者３カ所が賛同。それぞれが丹精込めて手入れした色とりどりの花々や草木にあふれた個性的な庭ばかり。訪れた人たちを癒やしている。５月２６日まで。

　花と緑があふれる美しいまちにしようと、町内の有志約２０人でつくる「オープンガーデン　Ａｏｂａ」が実施。２０１６年秋、知人から徐々に賛同の輪を広げ、兵庫県三田市など他県の事例を視察しながら具体的な構想を練った。

　昨年は「プレ」として２日間、町内７軒で展開。あまりＰＲしていなかったが、口コミなどで１日１００人以上訪れるスポットもあった。「関心が高い証拠だと思った」と、同団体の近藤美穂子会長（５９）は自信がつき、今年の本格開催にこぎ着けた。

　１８日から民家や公民館、駅など計１３カ所で公開開始。湯浅さん方（宮崎）ではローズガーデンが楽しめ、築１８０年以上の古民家と蔵の風景との調和が美しい。カフェレストラン「花番地」（小和田）は、まるで小さな森に迷い込んだような景観が広がる。

　中嶋造園（馬居寺）は奥に進むに連れ、和、洋など多様な表情を楽しめる。いずれも工夫が凝らされ、同造園の中嶋正光さん（３５）は「各庭主と交流して、庭づくりのヒントにしてもらえたら」と話す。

　近藤会長は「今後は、もっと長い期間、開催できるといいと思う。一鉢でも花を置いてもらえる場所が増えると、うれしい」と語る。来年以降も続けたい考えで「庭は生き物。来年どう生まれ変わるかどうか楽しみにしてほしい」と話している。

　公開時間は午前１０時～午後４時。各場所の位置や公開日は、同団体のフェイスブックやインスタグラム、町内の公民館、高浜まちづくりネットワークなどに置かれているガイドマップで紹介している。目印としてのぼり旗が設置されている。中嶋造園では２５、２６の両日に花苗の販売が行われる。