外国人観光客にマナーを喚起する広告を発表する生徒=しいのき迎賓館

外国人観光客にマナーを喚起する広告を発表する生徒=しいのき迎賓館

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金沢訪問の外国人向け 観光ルールの動画制作

北國新聞(2019年5月25日)

 御茶の水美術専門学校(東京)の1年生51人が、金沢観光の際に守るべきマナーを紹介する外国人向けの動画を制作した。通行を妨げる写真撮影や、ぽい捨てが迷惑行為であることを伝え、ごみ袋を持ち歩くよう提案している。新幹線開業で、市民生活に影響を及ぼす「観光公害」が問題視される中、暮らしと観光の調和を図る「ヒント」になりそうだ。
 研修の一環で、22日に金沢入りした。8班に分かれ、課題「インバウンド需要が旺盛な地で、外国人観光客にマナーを守ってもらうための広告を制作すること」に基づき、フィールドワークを実施し、90秒の映像を仕上げた。
 最終日となった24日、しいのき迎賓館で発表会が開かれた。外国人が金箔ソフトを食べ歩きしている姿を目にした班は、イラストを使って禁止を呼び掛けた。
 所構わず「自撮り棒」で写真撮影する様子に遭遇した班は、通行人に配慮するよう呼び掛け、ごみ箱が見つからずにぽい捨てする主人公に「ごみ袋を持ち歩くと便利」と伝えるストーリーを仕上げた班もあった。
 外国人に人気の「忍者」を登場させてルール順守を訴える趣向を取り入れたほか、トイレの場所を把握するため地図にQRコードを付けるアイデアの提案もあった。
 特別審査員を務めた市観光協会の八田誠副理事長は「ごみのぽい捨てを防ぐためにごみ袋を持ち歩くように促すアイデアは面白かった。ホームページの注意喚起の中に加えたい」とうなずいた。
 参加者からは「マナーの背景には思いやりが存在する」「外国人が日本人にルールを守る大切さを再認識させてくれる」などの感想が聞かれた。

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