かがり火で川面を照らしながら鵜飼い漁を実演する鵜匠=田島川

かがり火で川面を照らしながら鵜飼い漁を実演する鵜匠=田島川

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万葉の世界堪能 婦中で売比河鵜飼祭

北日本新聞(2019年5月26日)

 奈良時代の越中国司、大伴家持が神通川(古名・売比河(めひかわ))の鵜(う)飼い漁を題材にした和歌を詠んだとの故事にちなんだ「第22回売比河鵜飼祭」が25日、富山市婦中町島本郷の田島川で開かれ、来場者が鵜飼い漁の実演を通じて令和の由来となった万葉集の世界に思いをはせた。同祭実行委員会主催、鵜坂観光協会、北日本新聞社、とやまソフトセンター共催。

 鵜坂小6年生の「鵜坂さんさい踊り」で幕開け。開会セレモニーで有岡照雄同祭実行委員長があいさつ。児童代表2人が鵜飼祭の概要を紹介し、「新元号の令和にふさわしい伝統行事が始まります」と開会宣言した。津軽三味線、ダンス、バンド演奏など多彩なステージが繰り広げられた。

 愛知県犬山市の鵜匠が古式にのっとった鵜飼い漁を実演。かがり火に寄ってきたアユを鵜に捕らせる「川舟漁」と、川沿いを歩き鵜を操る「徒歩(かち)渡り漁」で、見事な手縄(たなわ)さばきを見せた。揺らめく水面にかがり火が映える幻想的な雰囲気の中、鵜坂鵜飼太鼓の勇壮な演奏が響き、来場者は鵜飼い漁を堪能した。会場では大相撲夏場所で富山市呉羽町出身の西前頭8枚目朝乃山が初優勝を決めたことを報じる北日本新聞の号外が配布された。

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