金賞を獲得した「渓流 大吟醸」(左)と「渓流 150周年吟醸」

金賞を獲得した「渓流 大吟醸」(左)と「渓流 150周年吟醸」

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IWC日本酒部門で「渓流」が金賞 須坂の遠藤酒造場

信濃毎日新聞(2019年5月28日)

 須坂市須坂の遠藤酒造場が醸造する日本酒「渓流」が、世界最大級のワインの品評会「インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)」の日本酒部門で初めて金賞を獲得した。「渓流 大吟醸」が「大吟醸酒の部」で、「渓流 150周年吟醸」が「吟醸酒の部」でそれぞれ受賞。渓流は同社の遠藤秀三郎社長(57)が、約30年前に会社を先代から引き継いだ時に醸造を始めた銘柄。「自分が育てた酒が世界的に評価されてうれしい」と喜んでいる。

 日本酒造青年協議会(東京)によると、IWCの日本酒部門は2007年に新たに加わった部門で、九つの部ごとに金賞を決める。今年は計1500銘柄が出品され、今月上旬に金賞の計95銘柄が発表された。

 「渓流 大吟醸」は高級日本酒向けの酒米、山田錦を使い、丹精にコメを磨いてフルーティーな香りに仕上げた。「ワイングラスで香りと味を楽しんでほしい」と遠藤さん。「渓流 150周年吟醸」は県産米の美山錦を使用し、精米歩合を高めてコメ本来の風味が楽しめるように仕上げた。

 遠藤さんは24歳の時、国内外に通用する日本酒を造ろうと「渓流」の醸造に着手。良質な米こうじにするため、室内の温度や湿度、コメを蒸す際の含水量など、データに基づく徹底した管理を心掛けてきた。遠藤さんは「今後は国内にとどまらず、東南アジアなど世界にも販路を拡大していきたい」と抱負を語った。

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