大福寺でアシツキを活用したそばを試食する関係者

大福寺でアシツキを活用したそばを試食する関係者

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アシツキそば 利賀の名産に 城端・大福寺で試食会

北日本新聞(2019年5月30日)

 南砺市の利賀川などに生息し、大伴家持が万葉集で詠んだことで知られる藍藻(らんそう)類の一種「アシツキ」の粉末を練り込んだそばの試食会が29日、同市大窪(城端)の大福寺で開かれた。"万葉ブーム"が熱を帯びる中、特産化に向けた可能性を探った。

 アシツキは春から夏にかけ、清流の岩などに深緑色の寒天のような形で付着する。県立大と連携して研究を進めてきた岐阜市の企業が、利賀地域で採取した試料で人口栽培に成功。粉末状にした培養アシツキを練り込んだ「利賀葦付(あしつき)万葉そば」を試作した。

 15年前から万葉料理について研究している、郷土史研究家で料理人の経沢信弘さん(富山市)がそばを調理した。これまでアシツキは酢の物などで提供してきたが、粉末に加工されたことでさらに用途が広がるという。経沢さんは「万葉そばが利賀の名産になればいい」と期待を込める。

 太田浩史住職やアシツキの人口栽培に成功したマイクロアルジェコーポレーション(岐阜市)の竹中裕行社長らも試食。アシツキは無味無臭だが、抗菌作用がある物質を含むことが確認されている。竹中社長は「意欲ある富山の企業に培養技術を提供することも惜しまない」と話している。

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