日本酒造りを仮想体験できるスマートフォンのゲーム(右)。希望者には本物の日本酒や甘酒を送る

日本酒造りを仮想体験できるスマートフォンのゲーム(右)。希望者には本物の日本酒や甘酒を送る

長野県 伊那路

酒造りをスマホで体験 伊那の酒造会社が新サービス

信濃毎日新聞(2019年5月30日)

 伊那市高遠町の酒造会社「仙醸」は、ゲーム開発を手掛ける「エルディ」(東京)と連携し、日本酒と甘酒造りをスマートフォン上で体験してもらう新サービスを始めた。エルディが運営するVR(仮想現実)技術を生かしたゲームサイト「畑(はたけ)っぴ」を利用。課金しながら進めるポイント制のゲームで、完成までには商品の販売価格相当のポイントが必要で、終了後に希望すれば本物の商品が届く。

 畑(はたけ)っぴでは野菜や果樹栽培が体験できるが、酒造りは初。エルディの宮崎尚登社長は「仮想的に農業や酒造りを体験してもらい、食育につなげたい目的もある」と話す。

 ID、パスワードを登録し、「日本酒」「甘酒」のどちらかを選ぶ。日本酒造りでは、酒米の蒸し上げ、こうじ作り、酒の瓶詰めなどの工程を、画面の指示に従いながら体験する。ゲームでは、本来は1日掛かる時間を「90分」に換算しており、日本酒が5日、甘酒が3日で完成する。課金によるポイントは、日本酒が2000ポイント(現金2千円相当)、甘酒が1500ポイント(1500円相当)必要。

 ゲーム終了後に商品を希望する場合、送料などの別途料金は不要。仙醸の「純米大吟醸プロトタイプ」か「甘酒3本セット」のいずれかが届く。黒河内貴社長(42)は「ゲームを通じ、日本酒造りの世界をのぞいてもらいたい」と話している。

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