黒部峡谷鉄道(黒部市黒部峡谷口)は7年ぶりに新型客車を導入し、1日から運行を始めた。窓付きのリラックス客車の1編成6両で、レトロな雰囲気が漂う外観とぬくもりのある木目調の内装が目を引く。
特別客車の6両が老朽化したことから導入した。赤みがかった焦げ茶色(マルーン色)とクリーム色の車体とし、金色のラインで装飾した。電源開発の歴史と伝統を継承しようと、旧型車両で使われてきたマルーン色を踏襲した。社内で公募した52案から選んだ優秀作品をベースにデザインした。
内装は、自然との調和や安らぎを感じてもらえるよう、木目調のデザインを初めて採用。車いすスペースや、緊急時に車両間を移動できる貫通路を設けた。
この日は、午前9時21分に乗客を乗せて初めて発車した。月3回は訪れるという大阪市の会社員、西野知己さん(49)は「今までと違い、レトロな感じでいい。新しい車両に最初に乗ることができてうれしい」と話した。