サポーター(左)の声を頼りに壁を登る参加者

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視覚障害者壁登り体験 富山三つ星山の会 世界トップのパラクライマー・小林さんと交流

北日本新聞(2019年6月3日)

 視覚障害者のアウトドア活動を支援するボランティア団体「富山三つ星山の会」(坂田清会長)が、ことしで創立20年を迎える。節目を記念したクライミングの体験会が1日、富山市のボルダリングジムで開かれ、会員ら約20人が世界トップのパラクライマー・小林幸一郎さん(51)=東京都=と交流を深めた。

 体験会は、7月14日に開く20周年式典のプレイベント。小林さんは障害者のクライミングを競技化した「パラクライミング」の世界選手権で、重度視覚障害部門を3連覇しており「誰もが一生涯楽しめるスポーツ。障害者にとって登り切ることが自信にもつながる」と魅力を話す。

 視覚障害のパラクライミングは、障害者が後方にいるサポーターから壁に付いた突起物の位置や形などを聞きながら壁を登る。視覚障害がある上澤淳一さん(47)=富山市=は「手足を置く場所を探すのに緊張して怖かったが、登り切ると達成感があった」と体験した感想を話した。

 サポーターを務めた金沢星稜大スポーツ学科の駒沙央里さん(20)=富山市出身=は「正確に距離や方向を伝えるのが難しい」、小川早恵花さん(22)=高岡市=は「自分の案内がどうだったか聞けて楽しかった」と話した。

 富山三つ星山の会は、視覚障害者にも登山など野外活動の楽しさを味わってもらおうと、1999年に発足した。これまで雄山や富士山などの登山に出掛けている。

 20周年記念式典は7月14日午後3時から、富山市のオークスカナルパークホテルで開かれる。入場無料。午後4時15分から小林さんが講演する。式典は北日本新聞社後援。

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