8日から始まる展示で初公開される渋沢栄一直筆の額=高岡市立博物館

8日から始まる展示で初公開される渋沢栄一直筆の額=高岡市立博物館

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渋沢栄一直筆の額発見 8日から高岡市立博物館で初公開

北日本新聞(2019年6月6日)

 新1万円札の肖像画に描かれる実業家の渋沢栄一(1840~1931年)が、高岡米穀取引所を代表する米仲買人だった菅池岩吉(高岡市御馬出町出身、1866~1941年)に贈った書が市内で見つかった。本紙「つなぐ面」の県内識者が寄稿する「万機公論」がきっかけで、所有者が同市立博物館に展示を申し出た。同館が8日から公開する。

 菅池は米仲買や運送業で財を成した。京焼の名工野々村仁清(にんせい)の香炉や茶わんなども所持し、美術品コレクターとして知られた。

 渋沢は1886(明治19)年と1918(大正7)年に来県。書を所有する菅池の親類、菅池英二さん(87)=高岡市中川上町=によると、書は2回目の来訪時に書かれたものだという。

 今年5月8日付本紙で、高岡市立博物館の仁ヶ竹亮介副主幹学芸員が渋沢について書いた「万機公論」を英二さんが読み、連絡した。8日に始まる常設展お宝コーナー「新1万円札の顔・渋沢栄一の書簡」で展示する。

 書かれているのは、中国・北宋時代の政治家、王安石(おうあんせき)(1021~86年)の詩「夜直(やちょく)」の一節で、「月移花影上欄干(月は花影(かけい)を移して欄干に上(のぼ)らしむ)」。仁ヶ竹副主幹学芸員は「高岡で開かれた宴席で依頼を受けて書いたのだろう」と推測する。

 渋沢が北陸銀行の前身の一つ、旧高岡共立銀行本店の支配人に送り、昨年初公開した書簡も再び紹介する。展示は8月12日まで。入館無料。開館は午前9時~午後5時で、月曜休館。

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