搾りたての日本酒を試飲する飯田さん(左)と、酒米を育てた田野口さん

搾りたての日本酒を試飲する飯田さん(左)と、酒米を育てた田野口さん

長野県 長野市周辺

ラグビーW杯応援、特製日本酒 長野の元ラガーマン杜氏

信濃毎日新聞(2019年6月13日)

 9月開幕のラグビー・ワールドカップ(W杯)日本大会の盛り上げに一役買おうと、西飯田酒造店(長野市)が特別な日本酒を商品化した。日本代表のユニホームに使われるモチーフの桜にちなみ、桜の花から採取した花酵母を用いて醸造。ラベルはラガーシャツの形にした。企画したのはラグビー経験がある杜氏(とうじ)の飯田一基(かずもと)さん(34)。「ラグビーと日本酒を好きになるきっかけに」と期待している。

 日本がアジア初のW杯開催地に決まった2009年から構想を温めていたという飯田さん。母校の長野南高校(長野市)でラグビー部の先輩だった自営業で兼業農家の田野口修二さん(36)=長野市=に昨年、酒米の栽培を依頼した。田野口さんは初めて酒米「ひとごこち」の栽培から収穫までを手掛け、飯田さんが冬場に1千リットルのタンクで「積善(せきぜん)純米吟醸」を仕込んだ。

 桜だけでなく、花言葉が「友情」というヤマボウシから採取した花酵母も使った。4月に搾った酒は、夏向きの辛口に仕上がったという。一升瓶が税別2700円、720ミリリットル瓶が同1350円で、いずれも限定300本。県内では上田市の特約店などで販売を予定している。

 ラグビー部員時代は部員が少なく、苦い記憶が多いと語る飯田さんだが「W杯や競技が盛り上がるきっかけの一つとして飲んでほしい」。今後も田野口さんとスクラムを組み、ラグビーにちなんだ商品のシリーズ化を考えている。

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