「日本芸術院会員 藤森兼明洋画展」が13日、富山大和6階ホールで始まった。日展副理事長を務める藤森さん(砺波市庄川地域出身)の学生時代の初公開作から新作まで60点余りがそろう。見る者を立ち止まらせるようなエネルギーに満ちた作品の数々を紹介している。18日まで。
富山大和での個展は5年ぶり2回目。5年の間に日展や光風会展で発表した130号の人物画の大作8点を一堂に展示した。西洋の宗教画を思わせる荘厳な背景と、りんとした表情の女性を組み合わせた独自の画風を伝えている。
学生時代の作品を集めたコーナーには、光と影の対比が目を引く静物画や、抽象的な裸婦画が並び、表現手法の模索を感じ取ることができる。イタリアや富山の景色、バラを題材にした新作も飾った。
藤森さんが自作を解説する場面もあり、「人物画は人を引きつける目の力が重要。風景や花も、目に似た力強い部分をつくるようにしている」と語った。
この日は会場でオープニングレセプションも開かれた。15日午後2時からギャラリートークを予定している。富山大和と北日本新聞社主催。