芝生の斜面を生かした野外ステージで演じられた「ディオニュソス」=前沢ガーデン野外ステージ

芝生の斜面を生かした野外ステージで演じられた「ディオニュソス」=前沢ガーデン野外ステージ

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改修記念、迫真の演技 黒部の野外ステージ

北日本新聞(2019年6月22日)

■8~9月、シアター・オリンピックス開催

 第9回シアター・オリンピックスの開催に向けて改修中だった黒部市の前沢ガーデン野外ステージの完成記念公演が21日、現地で行われた。芸術監督を務める鈴木忠志さん(劇団SCOT主宰)演出の「ディオニュソス」が上演され、自然に囲まれた円形劇場で、国内外の俳優が迫真の演技を繰り広げた。

 シアター・オリンピックスは4年に1度開催される国際的な舞台芸術の祭典。今回は日本とロシアの共同開催で、日本では8~9月に南砺市利賀地域と黒部市で開かれる。

 「ディオニュソス」はギリシャの悲劇詩人、エウリピデスの「バッコスの信女」が原作。狂信的な宗教と権力との摩擦から起きる悲劇を描く。この日は招待客向けの公演で、日本や中国、インドネシアの俳優が母国語で演じた。

 10分遅れの午後6時50分に開演した。ステージ背後の小高い丘に、妖しい音楽に乗せて赤と白の衣装をまとった信女たちが登場。野外ステージならではの奥行きのある演出で観客を引き込んだ。出演者も熱演を披露。息子ペンテウスをあやめてしまったことに母アガウエが気付くクライマックスの場面では、驚きと苦悶(くもん)の表情を浮かべながら絞り出すような声で自らの過ちを語った。

 公演終了後、鈴木さんや出演者らがステージに登壇。鈴木さんは「80歳を超えても新しい劇場で舞台ができるのは幸せ。本番も楽しみにしてほしい」とあいさつした。

 22日の一般向け公演のチケットは完売している。

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