西山の太刀振り「日傘振り」で、迫力の演舞を見せた子どもたち=6月25日、福井県高浜町宮崎

西山の太刀振り「日傘振り」で、迫力の演舞を見せた子どもたち=6月25日、福井県高浜町宮崎

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太刀振りや神楽、街に熱気 福井・高浜七年祭

福井新聞(2019年6月26日)

 福井県高浜町宮崎の佐伎治(さきち)神社の式年大祭「高浜七年祭」3日目の巡行祭は6月25日、町内で各種芸能が奉納された。三つの氏子地域のうち「西山」の子どもたちが太刀振(たちふ)りを、若衆が神楽を勇壮に披露。「中ノ山」「東山」の氏子は前日に引き続いて曳山(ひきやま)芸能の囃子(はやし)や舞踊を奉納し、街中の熱気は29日の最終日まで冷める気配はない。

 西山の太刀振りの主役は子生(こび)区の子どもたち。4歳から中学1年までの8人で、若衆が演じる「中ノ山」「東山」とは違った趣向がある。

 同町宮崎の横町区本陣では4演目を披露。演目「小太刀」では2人が小太刀を打ち合わせたり、跳んでかわしたりして堂々と演技。演目「日傘振り」は日傘、やりをそれぞれ手にした2人が「やーっ!」と力強い声を上げ、やりを傘でかわす所作が見どころ。観衆から「おひねり」が飛び、日傘を持って演じた男児(8)は「傘を開く(演目の)最後の部分がよくできた」と満足げだった。

 神楽は唯一、西山に伝わり、中寄、畑、立石の3区の若者でつくる西部若連中が演じる。横町区本陣では場を清める「幣(へい)の舞」、笛と鞨鼓(かっこ)の囃子に合わせて獅子が舞う「本神楽」を披露した。本神楽には御幣(ごへい)と鈴を持った獅子が登場。両手を大きく回し、地面を踏みつけるさまは勇壮だった。

 同町南団地1丁目の南区本陣では悪魔を払う「剣の舞」、てんぐがユーモアたっぷりに暴れ回る「荒獅子」が観衆を魅了。西部若連中筆頭の千坂俊輔さん(32)は「2月中旬から練習してきた成果は出せた。西山にしかない神楽を、もっと多くの人に知ってもらいたい」と話していた。

 曳山も巡行し、各区本陣などで各芸能が披露された。26日は中日祭で、神輿(みこし)が再び町内を巡行。太刀振りや神事「お田植え」奉納もある。

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