入山規制の看板に貼り付けられた外国語の表示=白山市白峰

入山規制の看板に貼り付けられた外国語の表示=白山市白峰

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白山で火山防災訓練 入山規制看板に外国語

北國新聞(2019年6月27日)

 石川、岐阜両県と白山市、白川村などは26日、白山の噴火を想定した火山防災訓練を両県で行った。石川側では関係する30機関約140人が参加。近年外国人の登山客が増加傾向であることから、今年の訓練では初めて入山規制の看板に外国語の案内を貼り付けた。情報伝達や下山者の安否を確かめる流れも確認し、7月からの夏山シーズンに備えた。
 訓練は白山で火山性地震が多数観測され、午前11時に火口域から半径2キロ内への立ち入りを規制する「噴火警戒レベル2」が発表されたとの想定で実施された。
 火口から約4キロの位置にある登山口の別当出合では、午前11時20分ごろに入山規制の看板が設置された。県職員らは登山届などを見ながら下山者役の安否を確認し、名簿を作成した。
 白山観光協会によると、室堂(2450メートル)にある宿泊施設を利用した訪日外国人数は、統計を取り始めた2010年は2人だったが、北陸新幹線開業を機に増加し、18年はアジアを中心に90人が山を登った。今後も増える可能性が大きい。
 このため訓練では、入山規制看板に英語、中国語(簡体字・繁体字)、韓国語で立ち入り禁止を指示する紙が貼られ、中国人登山客への対応として、スマートフォンの翻訳アプリを使って意思疎通を図るやりとりも試された。
 室堂の宿泊施設と南竜山荘(2080メートル)では、県の避難確保計画に基づき、スタッフが利用者に下山を求めた。県庁でも情報伝達や下山者名簿、登山届の照合作業などが行われた。
 昨年は天候不良で中止となった、ヘリコプターを使って上空から下山を知らせる訓練も実施したが、場所によってはスピーカーの声が聞き取りづらいなど課題が残った。
 県危機対策課の菊田公治課長は「登山者にはヘルメットの着用をはじめ、安全な登山を心掛けてほしい」と呼び掛けた。

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