南砺市才川七(福光)のイオックス・アローザスキー場周辺が、花の一大名所になりつつある。スキー場開業後の25年余りにわたり、地元住民らがこつこつと整備に尽力。今では春に7千本のシャクナゲ、夏に2500本のアジサイ、秋はキバナコスモスのじゅうたんが楽しめる。現在、アジサイと花壇が見頃を迎えており、住民は「一目見に来てほしい」とアピールしている。
イオックス・アローザスキー場は旧福光町時代の1991年に開業。95年には地元有志で町花のシャクナゲの保護や植栽に取り組む「しゃくなげ会」が発足した。周辺に地道に植え続け、現在は約7千本に達した。
シャクナゲなど、花による整備に長く力を尽くしてきたのが、南砺市才川七の長谷川正信さん(82)だ。「特に何もない山だから、せめて花だけでも」と思ったのがきっかけという。サクラも約600本植樹。アジサイは各地を巡って採取したさまざまな品種を挿し木して育て、2500本余りを植えた。道路沿いや斜面を青、紫色の花々が彩る。
長谷川さんが代表を務める同スキー場の宿泊施設「ヴァルト」周辺には、約10アールの花壇を整備した。福光地域のコンクールでは7年連続で最優秀賞を受賞している名所だ。今は約30種類、2千株の花々が咲き誇り、アジサイとの"共演"が楽しめる。
6、7日は同スキー場周辺で、アジサイの摘み取りや縁日などが楽しめる「あじさいまつり」が開かれる。
長谷川さんは「冬以外も楽しめる場として、広く知ってもらえればうれしい」と話している。