「海の宇宙」をテーマに車両の天井を装飾する学生たち=7月3日、福井県福井市松本上町のえちぜん鉄道車両基地

「海の宇宙」をテーマに車両の天井を装飾する学生たち=7月3日、福井県福井市松本上町のえちぜん鉄道車両基地

福井県 福井・永平寺 鉄道

紙、プラでサンゴ えちぜん鉄道が神秘的な車両に

福井新聞(2019年7月4日)

 福井工大の学生、大学院生計約40人がえちぜん鉄道の車両内を彩るアートを製作し7月3日、福井県福井市松本上町の同社車両基地で飾り付けた。今年のテーマは「海の宇宙」。海底でサンゴが産卵する様子を「宇宙」に見立て、海洋汚染で失われつつある神秘的な光景を表現した。4~23日に勝山永平寺線、三国芦原線で運行される。

 車両の装飾は2009年から続く福井工大と同社の共同プロジェクト。地域貢献に加え、デザインから製作、展示まで一連の流れを経験する学習として毎年七夕の時期に行っている。4月から環境情報学部デザイン学科の1年生を中心に数種類の装飾案を考えた。えちぜん鉄道側へのプレゼンテーションなどを経て、最終案を決め、6月から製作に取りかかった。

 作品は、縦180センチ、横90センチの段ボール7枚を黒色の紙で覆うなど加工して土台にした。オレンジや青など色鮮やかなサンゴは紙製ストロー、白化したサンゴはプラスチック製ストローを、曲げたりねじったりして作った。土台にシャボン玉を飛ばして描いた模様で海中の気泡を表現。黄色い紙で作ったサンゴの卵をちりばめ、真っ暗な海に星のように浮かび上がらせた。

 この日は、学生らが手分けして車両の天井に装飾した。同学科1年生で作品リーダーは「海洋汚染でサンゴが白化し、この光景が失われつつある。環境問題に関心を持ってもらえたら」と話した。

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