足湯につかる客と談話する西山社長(左)=白山市の中宮温泉

足湯につかる客と談話する西山社長(左)=白山市の中宮温泉

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中宮温泉ようやく「春」 ホワイトロード全線開通

北國新聞(2019年7月20日)

 白山市と岐阜県白川村を結ぶ白山白川郷ホワイトロード(延長33・3キロ)が19日、開通した。昨年12月の土砂崩れのため、無料区間の一部で通行止めが続いていたが、石川県が応急対策工事を行い、例年より約1カ月遅れての全線開通となった。無料区間内にある中宮温泉には入浴客が次々と訪れ、関係者は「本来であれば4月が開湯の時期。ようやく『春』が来た」とにぎわいを期待した。
 創業約150年になる中宮温泉の旅館「にしやま旅館」には、雨が降る中、朝から宿泊客や入浴客が訪れ、足湯などで長旅の疲れを癒やした。
 ホワイトロードは6月7日、岐阜県側から中宮レストハウスまでの区間が先行開通したが、復旧工事のため石川方面への通り抜けはできず、中宮温泉には岐阜側からしか行けない状態だった。
 同旅館の西山喜治社長は「迅速な復旧作業と温泉の誘客に協力してくれた石川、岐阜両県に感謝したい。夏休みに間に合ったので、これから取り返していく」と意気込んだ。
 石川県側の起点では19日、安全祈願祭と開通式が行われ、金戸清外志県林業公社理事長があいさつ。山田憲昭白山市長、横山隆也県議が祝辞を述べた。
 昨年12月の崩落では、石川側から1・6キロ先にあるトンネル状の防護用構造物(ロックシェッド)が損傷した。県はのり面に落石防護網を張り、表面をモルタルで固めて再び崩れないようにした。
 今後、ロックシェッド周辺の約130メートル区間を片側交互通行にし、本格復旧に入る。県側の起点から中宮レストハウスまでの3キロ区間については当面、降雨による通行止めの基準を厳格化して安全確保に努める。2021年6月までに、両側2車線での完全復旧を目指す。今年の開通は11月10日まで。

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