バーミヤン東大仏天井壁画について解説する前田教授(中央)=7月21日、福井県福井市の県立美術館

バーミヤン東大仏天井壁画について解説する前田教授(中央)=7月21日、福井県福井市の県立美術館

福井県 福井・永平寺

戦乱で破壊の壁画再現 スーパークローン文化財展

福井新聞(2019年7月22日)


 福井県立美術館の特別企画展「東京藝術大学スーパークローン文化財展」(同美術館、福井新聞社、福井放送でつくる実行委員会主催)のギャラリートークが7月21日、同館であった。アフガニスタン文化研究の第一人者で同大の前田耕作・客員教授(86)が、来場者とともに会場を回りクローン文化財の意義などについて解説した。

 同展は福井新聞創刊120周年記念事業。保存や公開が難しい世界遺産級の文化財を、同大が最先端のデジタル技術と一流職人の手業を融合させ再現。法隆寺(奈良県)の本尊、釈迦三尊(しゃかさんぞん)像や焼損前の金堂の壁画、非公開の中国・敦煌莫高窟(とんこうばっこうくつ)など、超高精細のスーパークローン文化財作品を並べている。

 ギャラリートークは午前、午後の2回行われ、午前の部では来場者約50人が参加し、熱心に解説に耳を傾けた。前田教授は自身が長年、修復や保存に携わるアフガニスタンのバーミヤン遺跡について、思い出話を交えて歴史や背景などについて話した。

 メイン展示となる同遺跡の「バーミヤン東大仏天井壁画」について、「東西の文明が合わさった最もドラマチックで象徴的なもの。世界的にも注目されており、破壊されたものをどう伝えるか、芸大が総力を挙げて再現した」と力説。「どんなに戦乱があったとしても平和の種をまかなくてはいけない。(クローン文化財は)その種の一つという認識」と締めくくった。

 8月11、18の両日にもギャラリートークがあるほか、関連イベントとして7月27、28日と8月3、4日にワークショップがある。いずれも参加無料。ワークショップの一部は事前申し込みが必要。

福井・永平寺 ニュース