田んぼに向かって「ねつおくるばーい」とササ竹を振る子どもたち=南砺市荒木

田んぼに向かって「ねつおくるばーい」とササ竹を振る子どもたち=南砺市荒木

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ササ竹振り豊作祈る 福光で荒木ねつおくり祭り

北日本新聞(2019年7月23日)

 稲の病害虫を払う南砺市無形民俗文化財の伝統行事「荒木ねつおくり祭り」が22日、同市福光地域の荒木地区であった。地元の児童67人が田んぼ沿いでササ竹を振って豊作を祈った。23日は二十四節気の一つ「大暑」で、暑さが最も厳しい頃とされる。

 法被姿の子どもたちは、住民たちが早朝から手作りした「ジジ」「ババ」と呼ばれるわら人形を乗せた舟の形のこしなどに続き、荒木自治会館を出発。ねつおくり太鼓を響かせながら約4キロの順路を回った。所々の田んぼ沿いで立ち止まり「ねつおくるばーい」と声を合わせ、「豊作祈願」「五穀豊穣(ほうじょう)」などと書いた短冊付きのササ竹を振った。

 江戸時代の1688(元禄元)年に始まったと伝えられる。祭りとして昔ながらの形を継承しているのは福光地域でも荒木地区だけで、毎年、土用の入りから3日目の「土用の三番」に行っている。継承する荒木自治会は昨年の北日本新聞文化賞地域社会賞を受けた。

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