1964年東京五輪の資料を紹介する福井県福井市立郷土歴史博物館の特別展「東京1964 オリンピック展」が、同館で開かれている。県内の聖火リレーで使われたトーチや大会ポスター、開閉会式の公式プログラムなど約70点を展示。7月24日に2020年東京五輪開幕まで1年となるのを機に、同館の学芸員は「当時の人々の五輪に対する熱意を感じてもらい、来年の大会への機運を高めてもらえれば」と話している。8月25日まで。
福井藩主松平春嶽の孫で、64年東京五輪で近代五種の競技役員を務めた故松平永芳さん(元同博物館長)が保管していた資料を中心に並べた。
当時の五輪ポスターにはイラストが使われるのが一般的だが、競技者の写真が用いられ珍しかったという。開催があまり知られていないプレ大会、東京国際スポーツ大会のポスターも展示している。近代五種に関しては、競技マニュアルや競技会場図、公式記録などがある。
県内で行われた聖火リレーで使われたトーチやリレーの様子の写真のほか、参加者募集やリレーに向けて環境美化を呼び掛ける市の広報紙も展示。当時の県民の五輪に対する熱い思いが伝わる。
学芸員は「前回大会に福井ゆかりの人が関わっていたことを知ってほしい」と話していた。
7月27日、8月11、25日の各日午後2時から、学芸員によるギャラリートークがある。開館時間は午前9時~午後7時。観覧料は210円(中学生以下、70歳以上、障害者とその介助者は無料)。8月19日休館。