輪島市名舟町の名舟大祭は31日始まった。同町発祥の石川県無形民俗文化財「御陣乗(ごじんじょ)太鼓」の奉納打ちでは、幽霊などの面を着けた男衆7人が、かがり火がたかれた中で激しく打ち鳴らし、夏の夜に雄たけびをとどろかせた。
名舟町の子どもたちも太鼓を奉納した。初登場の小学1年生を含む児童5人に、少子化のため今年初めて中学生1人も加わった。
御陣乗太鼓は戦国時代、越後の上杉謙信が攻め込んだ際、村人が太鼓をたたいて夜襲をかけ、追い払ったのが起源と伝わる。キリコに先導された神輿(みこし)が船に乗せられて沖の鳥居まで進む海上渡御も行われた。1日は本祭りが営まれる。