平瓦にメッセージを書く参加者=金沢城公園五十間長屋

平瓦にメッセージを書く参加者=金沢城公園五十間長屋

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鼠多門に「足跡」残す 平瓦にメッセージ

北國新聞(2019年8月11日)

 金沢城鼠多(ねずみた)門の復元整備の寄付者らによる記名会が10日、金沢城公園五十間長屋で始まり、初日は285人が平瓦に名前や住所を書き込んだ。来年7月までの完成後には、専用カードを読み取り機にかざすと自分の平瓦の位置を確かめられる。「祈無事完成」や「結婚記念」などの言葉を記したり、殿様やネズミなどの絵を描いたりと、思い思いの表現で金沢城の新たなシンボルに「足跡」を残した。
 参加者は筆ペンやフェルトペンを使って、25センチ四方の平瓦に未来へのメッセージを託した。自分で持ち込んだカラーペンで、県の観光PRマスコットキャラクター「ひゃくまんさん」を描く人も。家族そろって名前を記し、記念写真に収める様子も見られた。
 記念式典では谷本正憲知事が「完成した鼠多門が改修されるのは約100年後になる。後世に伝えたい言葉を記してほしい」とあいさつし、寄付者代表の北川保さん(75)=北安江3丁目=に証明書を手渡した。4人の孫を持つ中村泰代さん(74)=畝田西3丁目=は「自分の瓦を100年後の子孫たちが見てくれればうれしい」と目を細めた。
 記名会は12日まで計651人が参加し、9月には壁板への記名も行われる。寄付は昨年6月の起工式から約1年で計2800口が集まり、締め切られた。

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