敷物と菅紐、キットを手にする中山社長(左)と有希子さん

敷物と菅紐、キットを手にする中山社長(左)と有希子さん

富山県 高岡・氷見・射水 特産

スゲに新用途 敷物に加工 高岡民芸が商品化検討

北日本新聞(2019年8月17日)

 スゲの栽培や菅笠(すげがさ)の製作、販売を行う高岡市麻生谷の高岡民芸(中山孝志社長)は、スゲを使った大型の敷物を製作した。敷物は25日、となみ散居村ミュージアム(砺波市太郎丸)で開かれる茶道裏千家淡交会高岡青年部の茶会で使用される。 

 高岡民芸は角笠、富士笠など伝統的な菅笠のほか、手軽に笠骨作りを体験できる「ミニ笠骨製作キット」や、アクセサリーにも使える「菅紐」などの雑貨を販売。知人からの依頼を受け、大型の織物を初めて製作した。中山社長と妻の有希子さんが共同で取り組み、横100センチ、縦45センチに作り上げた。

 自家栽培し乾燥させたスゲの中から、厚さがあって軟らかく、根元から葉先までの幅が均一なものを選別。菅笠作りに使われる竹べらでスゲを半分に裂き、1本ずつ直角に交差させて平織りに仕上げた。中山社長は「作りは簡単だが、熱加工を施してスゲを真っすぐに伸ばし、見た目の美しさにこだわった」と話す。

 今回製作した敷物は商品化を検討中。茶席で実際に使ってもらい、耐久性など今後の課題を洗い出す。中山社長は「今後もスゲの美しさを表現できる製品を増やしていきたい」と意気込んでいる。

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