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シアター・オリンピックス開幕 利賀・黒部

北日本新聞(2019年8月24日)

 国際的な舞台芸術の祭典「第9回シアター・オリンピックス」が23日開幕し、南砺市利賀地域と黒部市でオープニング公演が行われた。9月23日まで、16カ国・地域の演出家らが手掛ける世界トップレベルの30作品を上演する。

 シアター・オリンピックスは1995年に始まり、今回はロシアとの初の共同開催。日本では南砺市の県利賀芸術公園、黒部市の宇奈月国際会館「セレネ」、前沢ガーデン野外ステージが会場となる。日本側芸術監督は鈴木忠志さん(劇団SCOT主宰)が務める。

 公演前にレセプションが開かれ、利賀会場では鈴木さんが意気込みを語った。冷戦後も紛争が絶えない中で、芸術家たちが連帯しようと呼び掛けてシアター・オリンピックスが始まったと説明し、「演劇で世界に貢献したい」と共催の意義を強調した。シアター・オリンピックス国際委員会委員長のテオドロス・テルゾプロスさん(ギリシャ)、演出家のリュー・リービンさん(中国)があいさつ。石井隆一知事やYKK取締役の吉田忠裕実行委員会会長ら関係者が出席した。

 県利賀芸術公園「利賀大山房」では、鈴木さん演出のシェークスピア劇「リア王」が開幕を飾った。時には苦しみもだえ、時には声高らかに笑うなど、俳優陣の表現豊かな演技で観客を引き込んだ。セレネでは、打楽器演奏を織り交ぜたパフォーマンス「羯諦羯諦(ぎゃていぎゃてい)」を上演した。

 舞台芸術財団演劇人会議、シアター・オリンピックス2019実行委員会、文化庁、県、SCOT主催。

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