水上さんの文学作品をイメージした風景写真が並ぶ特別展=福井県小浜市の県立若狭図書学習センター

水上さんの文学作品をイメージした風景写真が並ぶ特別展=福井県小浜市の県立若狭図書学習センター

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水上文学、風景写真で表現 生誕100年記念し特別展

福井新聞(2019年8月27日)

 福井県おおい町出身の直木賞作家、水上勉さん(1919~2004年)の生誕100周年を記念した特別展が9月1日まで、小浜市の県立若狭図書学習センターで開かれている。水上作品をイメージし、郷愁を誘う風景写真38点を展示。著書の装丁画を担った同町出身の画家、故渡辺淳さんと、水上さんを撮り続けた写真家、水谷内健次さん(坂井市)の作品も紹介している。

 風景写真は、同町岡田の若州一滴文庫が2010年から17年にかけて募集したものの中から、福井を舞台にした作品関連の入賞作品を並べている。

 漁船が波をかき分けていく朝焼けの静かな入江を写した1枚は、古里とは何かを問い直した「故郷」の一節をイメージ。推理小説「若狭湾の惨劇」にちなんだ写真は、作品冒頭に登場する小浜市の勢浜を撮影。逆光で真っ黒に染まる山並みや釣り人と陽光に輝く海が対照的で、寂しさを感じさせる。「越前岬」にちなみ急斜面で力強く咲く水仙を撮影したものもある。

 「はなれ瞽女(ごぜ)おりん」の表紙絵、「地の乳房」のポスターなど、渡辺さんの作品12点は黒を基調とした色彩や淡い色合いのものなど、登場人物の表情は豊か。水谷内さんの写真は6点あり、被写体の水上さんからは大作家らしい気風があふれている。

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