呈茶席でお点前を披露する学生=金沢市のしいのきプラザ

呈茶席でお点前を披露する学生=金沢市のしいのきプラザ

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若者のお点前、気軽に楽しむ 金沢で全国学生大茶会

北國新聞(2019年9月1日)

 金沢市内の茶室など10会場で31日、初めての全国学生大茶会(石川県茶道協会、北國新聞社特別協力)が2日間の日程で始まった。茶の湯文化が息づく金沢に25大学の茶道部員が集い、お点前やお運びで日頃の稽古の成果を披露した。会場には心尽くしの一服を堪能しようと多くの人が訪れ、若者たちのもてなしで和やかなひとときを過ごした。
 大茶会は、茶道が盛んな金沢を幅広い世代に印象付け、伝統の継承、魅力発信につなげようと金沢市が開催した。県内外から学生280人が参加し、茶室9カ所に薄茶席、しいのきプラザに呈茶席を設けた。
 呈茶席では金沢学院大生と山梨大生が茶を振る舞った。金沢学院大の早川美咲さん(3年)は「誰でも気軽にお茶を楽しんでもらえる雰囲気を心掛けた。多くの人に来てもらえてうれしい」と笑顔を見せた。
 西町の旧園邸では、京都工芸繊維大生が和装で、お点前を披露した。茶室は照明が落とされ、来場者は落ち着いた雰囲気の中で一服を味わった。道具などの説明役を務めた片岡直也さん(3年)は「茶の湯文化が根付く金沢でおもてなしができた。貴重な経験を今後に役立てたい」と話した。
 金沢21世紀美術館の松涛庵では金大生が立礼(りゅうれい)席を設け、ふたの裏に校章が入った棗(なつめ)や大樋焼の茶わんなど、茶道部OBから寄贈された道具でもてなした。
 最終日の1日は、薄茶席が各会場で午前10時から4席設けられる。呈茶席は午前10時から午後3時まで。

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