公演「生まれたくて生まれたわけじゃない」のチラシ

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活動25年目の三国の演劇教室「MAFF」、7、8日に新作公演

福井新聞(2019年9月1日)

 福井県坂井市みくに未来ホールを拠点とする演劇教室「MAFF(マッフ)」が今年、活動25年目を迎えた。同市の三国高演劇部の部員やOBらが1995年4月に立ち上げて以来、毎年公演を行うなど三国の演劇シーンを引っ張ってきた。7、8日には公演「生まれたくて生まれたわけじゃない」が同ホールであり、団員は稽古に励んでいる。

 MAFFの結成は、指導者を探していた三国高演劇部の部員らが、同ホールの前身のみくに文化未来館を訪ねたのがきっかけ。一般公募も行い、部員や同部OBら15人ほどでスタートした。同部OBでもあり、当時、福井市で劇団を主宰していた湯浅弘祥(ひろよし)さん(63)=同市三国町=が指導者として団長に就いた。

 現在は、湯浅さんが演出を手掛ける本公演と若手中心の特別公演を毎年行っている。湯浅さんは「団員は仕事をしながら時間をつくり、みんな楽しく笑顔で芝居づくりに励んでいる」とMAFFの雰囲気を話す。

 9月7日に始まる特別公演「生まれたくて生まれたわけじゃない」は、今年4月に県演劇連盟個人賞の会長賞に選ばれた沼畑真さん(36)=同市三国町=が書き下ろした新作。20年前、橋の下でおじいさんに拾われた赤ん坊「太郎」が、村に伝わる奇祭「鬼祭り」で、人を食べないと生きていけない鬼の退治を頼まれる物語だ。

 沼畑さんは「現代社会は多様化を受け入れる世の中になってきているけれど、仕組みやルールは整っていない。(受け入れがたいものが)人間社会に入ってきたときに、人はどう対応するのか...」とテーマを語る。一方で、「笑えるところ、感動できるところと幅は広い。構えずに楽しんでもらえれば」と来場を呼び掛けている。

 現在の団員は高校3年生から63歳の湯浅さんまで17人。高校生ら若い世代を指導する「演劇教室」も6月に再開しており、成果発表公演として来年2月に受講生5人が団員と同じ舞台に立つ予定だ。

 特別公演は7日午後7時、8日は同2時に開演する。全席自由で一般千円(当日1300円)、高校生以下500円(同800円)。問い合わせはみくに未来ホール=電話0776(82)7200。

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