航空自衛隊小松基地が16日に同基地で開催する航空祭で、米軍所属のF16戦闘機が曲技飛行を披露することが決まった。航空祭でF16の妙技が繰り出されるのは初めてで、陸上自衛隊の74式戦車も訓練展示される。機材の不具合で一時、参加が危ぶまれた空自「ブルーインパルス」のアクロバット飛行も決まり、空自、陸自、米軍のそろい踏みで石川県内最大級の航空イベントを盛り上げる。
航空祭は毎年、10万人前後の集客力を誇る小松市内で最大級のイベントで、空自松島基地(宮城県東松島市)所属のアクロバット飛行チーム、ブルーインパルスによる曲技飛行や、小松基地所属のF15戦闘機の展示飛行などが多くの航空ファンを魅了する。
とりわけブルーインパルスのフライトは人気が高く、今年は4月に使用機に不具合が見つかり、全国の航空イベントでブルーインパルスの飛行展示が見送られた。7月に再開が決まり、小松でも飛行することになったが、整備を終えた機材から使用するため、6機編隊がそろうかどうかは未定となっている。
このため小松基地は、戦闘機が縦横無尽に大空を飛び回る華麗な航空ショーを楽しみにしているファンに応えるため、米軍三沢基地(青森県三沢市)のF16に参加を要請。陸自第10師団(名古屋市)の74式戦車の訓練展示も決まった。
小松基地渉外室の担当者は「航空祭で披露される高度な飛行技術を通じて、自衛隊の活動に理解を深めてもらいたい」と話している。