境内の特設舞台で「林歌」を奉納する稚児たち

境内の特設舞台で「林歌」を奉納する稚児たち

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稚児舞、古式ゆかしく 射水の下村加茂神社

北日本新聞(2019年9月5日)

 国の重要無形民俗文化財に指定されている射水市の下村加茂神社(野上克裕宮司)の稚児舞が4日、同神社境内の特設舞台で奉納され、伝統の化粧をした地元の子どもたちが古式ゆかしく舞を披露した。

 ことしの稚児は、下村小学校4年の溝口朝陽(あさひ)君と関原蒼太(そうた)君、中田晴心(せいしん)君、本庄徠希(らいき)君の4人。2人舞の「鉾(ほこ)の舞」や4人舞の「林(りん)歌(か)」、チョウが優美に花園を舞う様子を表した「胡蝶(こちょう)の舞」など9曲を踊った。

 昨年は台風接近のため拝殿で披露しており、屋外での稚児舞は2年ぶり。境内にはカメラを持った見物客が訪れ、稚児の美しい所作に見入ったり、写真に収めたりしていた。

 稚児舞は秋の収穫に感謝する同神社の秋季例祭。伝統を守り、古式にのっとった化粧法で頬紅などをさして衣装をまとった稚児は、舞が終わるまで土を踏んではならないとされる。

 このため、舞に先立ち稚児を氏子にお披露目する「練行(れんこう)」では、稚児は大人の肩に乗ったまま境内まで移動している。

 稚児の担ぎ手の負担軽減を図るため、今年から練行のルートを一新。出発地を加茂コミュニティー施設に変更し経路も見直したことで、これまで約2キロだった移動距離は約500メートルに短縮した。

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