「射水アートの駅」に改修する予定の土蔵(左)。正面奥は神明すぎの森公園=射水市戸破

「射水アートの駅」に改修する予定の土蔵(左)。正面奥は神明すぎの森公園=射水市戸破

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小杉活性化へ来春完成 土蔵再生「アートの駅」

北日本新聞(2019年9月6日)

 江戸期に旧北陸道の宿場町として栄えた射水市小杉地域中心部で、にぎわい創出と活性化を目指すプロジェクトが始動する。住民有志が、築100年を超える土蔵をギャラリーやハウスウエディング会場として利用できる空間「射水アートの駅」に再生。旧北陸道と下条川そばの公園を結ぶ遊歩道も整備する。プロジェクトは国の地域経済循環創造事業に採択。今秋着工し、来年春の完成を目指す。

 プロジェクトを企画したのは、県の土蔵100選の一つ、森永家土蔵(同市戸破)を所有する森永醸治さん(62)。2012年に自宅の土蔵を改修してイタリア料理店「ユニコネルモンド」をオープンし、旧北陸道に面する母屋も「ち一庵(いつあん)」と名付け、ギャラリーなどとして活用している。

 新たに整備する射水アートの駅は、倉庫として使用していた土蔵を改装。街歩きを楽しむ観光客が休憩したり、ハウスウエディングやミニコンサートなどを開いたりできる空間とする。

 ウエディングでは、貸衣装や写真撮影などで地元業者と連携し、地域経済への貢献も目指す。ブライダル学科を持つ富山情報ビジネス専門学校(同市三ケ)とも協力し、学生のアイデアを取り入れた演出を行う。

 「蔵の小路(こみち)」と名付けた遊歩道は全長約70メートル。旧北陸道から射水アートの駅、「神明すぎの森公園」まで自由に行き来できるようにすることで、一帯の街歩きの回遊性を高める考え。

 プロジェクトは、明治、大正期の建造物が残る街並みと、鏝絵(こてえ)など芸術文化が息づく小杉地域を活性化したいと、森永さんが2年前から計画。射水市商工会のバックアップを受け、実現にこぎ着けた。地域経済循環創造事業に採択されたことに伴い、事業費のうち1千万円を市が助成。このうち500万円は総務省が市に補助する。

 旧北陸道一帯には、明治期の建物である小杉展示館や大正期の旧郵便局など歴史的建造物が点在するが、最近は空き家が増えている。森永さんは「アートの駅を核にこの地域の魅力を高め、発信していく。外部から人や投資を呼び込む起爆剤にしたい」と話している。

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