過去の大会の写真などを自宅で眺める岡島俊樹さん(左)と幸子さん

過去の大会の写真などを自宅で眺める岡島俊樹さん(左)と幸子さん

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障害者と健常者がサッカーで友情の輪

北日本新聞(2019年9月14日)

 障害者と健常者が一緒にプレーする「アミザーデサッカー大会」が今年で20回目を迎える。転んでも痛くないよう、障害者が芝生のピッチでの試合を望んだことがきっかけ。実行委員長の岡島幸子さん(64)は「一緒にプレーする中で、障害者と健常者が互いに理解を深めてきている」と話す。

 「アミザーデ」はポルトガル語で「友情」を意味する。芝生のピッチはプロが出場するレベルの高い大会から順に割り当てられるため、障害者の利用は困難だった。脳性まひ患者でつくる県内のサッカーチームに所属する寺崎謙三さん(57)が県サッカー協会に「芝の上でプレーさせてほしい」と願い出て、2000年に第1回が開かれた。以来、年1回開かれている。

 協会は岡島さんの夫の俊樹さん(64)に協力を依頼。元日本代表選手で、当時県内で教員をしていた俊樹さんは、盲学校で働いた経歴のある妻と共に実行委員会を発足した。

 設立後の約5年は競技場の理解が得られず、日程や会場の調整に苦戦。しかし、大会に参加した富山第一高サッカー部の大塚一郎監督の働き掛けなどもあり、徐々に賛同者が増え、現在は選手やボランティアら合わせて約500人が県内外から参加する大会に発展した。

 岡島さんは「大会は単にサッカーを楽しむ場所でいい。何度も参加する中で、無意識に障害者と健常者の壁がなくなればいい」と話している。

 今年は14~16日に富山市の五福公園陸上競技場で行い、俊樹さんと実業団で共にプレーしたラモス瑠偉さんがゲスト参加する。

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