大安禅寺の大規模修理で、解体が進む建物内=福井県福井市田ノ谷町

大安禅寺の大規模修理で、解体が進む建物内=福井県福井市田ノ谷町

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福井の大安禅寺、本堂を特別公開 9月29日、建物「履歴」も解説

福井新聞(2019年9月14日)

 国重要文化財の本堂などの大規模修理を進めている大安禅寺(福井県福井市田ノ谷町)は9月29日、本堂内や解体中の建物を特別公開する。昨年11月に修理に取りかかって以来、初めての一般公開で、建物の解体に合わせて行っている調査についても説明する。

 約360年前の1658年に創建された大安禅寺の大規模修理は昨年11月、県内で初めて文化庁の特殊修理事業に選ばれて始まった。29年12月までに本堂をはじめ国重文の木造8棟を約23億円かけて修理する。

 工事は今春本格化した。本堂そばの「塀中門」を解体し、6月からは、客を迎える建物「客寮」の解体に入っている。解体しながら建物の調査も進めており、公益財団法人文化財建造物保存技術協会(東京)の大安寺設計監理事務所長、高木裕雄樹さん(51)は「いつ屋根が葺き替えられたか、いつ部屋が改造されたかといった建物の『履歴』を調べることで、創建時の姿が分かってくる」と話す。

 29日の特別公開では、高木さんが本堂や解体中の客寮を案内し、調査の途中結果を解説する。

 副住職の高橋玄峰さん(37)は「解体が進むにつれ江戸時代の姿が見えてくる。タイムスリップしている感覚になりわくわくする」と話す。「福井の文化財を後世につなげる大事業。福井に歴史的建造物が残っていることを市民が誇りに思ってもらえれば」と願っている。

 特別公開は午前9時、同11時、午後1時半の3回で各回20人。参加費は拝観料、保険料込みで500円。ハイヒールやサンダルなど足元が不安定な履物は不可。申し込みは大安禅寺=電話0776(59)1014。

 【大安禅寺】1658(万治元)年、福井藩4代藩主松平光通が越前松平家の永代菩提(ぼだい)所として創建した臨済宗妙心寺派の寺院。建物の意匠が優れ、福井藩大工の高い力量を示しているとして2008年、本堂や庫裏など伽藍(がらん)を構成する建物が国の重要文化財に指定された。

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