付近にルーターが設置される交差点。奥は八日町通り

付近にルーターが設置される交差点。奥は八日町通り

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まちなか手軽に通信 南砺で観光客向けワイファイ実証

北日本新聞(2019年9月20日)

 南砺市観光協会井波支部(蓮沼晃一支部長)と、となみ衛星通信テレビ(南砺市八塚・福野、TST)は20日から同市井波地域中心部で、観光客向けWi―Fi(ワイファイ)の実証事業を始める。21~23日の「まちなみアートinいなみ2019」に合わせて実施。インターネット接続に使う機器「ルーター」を複数設置して網目状の通信網を形成し、通信速度を安定させる。TSTが提供する無線インターネットサービスを組み合わせ、観光地での安価で安定した通信網整備の可能性を探る。 

 一般的なWi―Fiは、1台のルーターに、スマートフォンやパソコンなどの機器が無線でつながる。接続する台数が増え、負荷が集中すると、通信速度の低下などが起きる。網目状の通信網「メッシュWi―Fi」を形成することで、電波を分散して負荷を軽減するほか、利用者の場所に合った最適なルーターが自動的に選ばれるため、一定の通信速度を保つ。使用する回線を減らすことができ、利用料を抑えられる。

 全国では、Wi―Fi環境の整備が進んでいるが、ランニングコストや通信速度などの利便性が課題になっている。今回、TSTの提供するインターネットサービスも併用し、イベントの盛り上げに役立てる。同市観光協会井波観光案内所そばの交差点付近に、ルーター3台を設置する。期間は約2カ月間で、回線への負荷の度合いや接続の確実性、セキュリティ面での課題などを確認する。

 TSTの担当者は「誰がどこでどのように使ったのか、利用状況も分かる。今後の観光の課題解決に生かせると思う」と期待している。

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