松本市内の周遊バス「タウンスニーカー」で、国宝に指定される見通しとなった同市開智2の重要文化財「旧開智学校校舎」のイラストや写真を貼ったラッピングバスの運行が28日、始まった。国宝指定をPRするため、市が企画。初日は松本駅と同校舎を結ぶ北コースを走った。
同校舎は地元の大工・立石清重(せいじゅう)(1829~94年)が設計し、西洋の意匠を日本の伝統技術を使って再現した「擬洋風」建築が特徴。国の文化審議会が5月に国宝に指定するよう答申し、近く正式に国宝指定される見通しだ。
ラッピングバスは、八角形の塔屋がそびえる建物正面の写真を右側面にあしらい、「国宝旧開智学校校舎」の文字を添えた。左側面や車体後部には同校舎を描いたイラストを貼った。
タウンスニーカーは同市が実施主体となり、アルピコ交通(松本市)が運行している。市交通安全・都市交通課は「校舎の国宝指定をPRし、古里の宝として広く認知されるようになればいい」としている。