定期運行を終了する「きらきらうえつ」。大勢のファンに見送られて出発した=29日、新潟市中央区のJR新潟駅

定期運行を終了する「きらきらうえつ」。大勢のファンに見送られて出発した=29日、新潟市中央区のJR新潟駅

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ありがとう「きらきらうえつ」 定期運行が終了 新潟駅

新潟日報(2019年9月30日)

 JR白新、羽越線の新潟-酒田(山形県)などで週末を中心に運行されてきた観光列車の快速「きらきらうえつ」が29日、18年間にわたる定期運行を終えた。旧国鉄時代の特急の面影を残す車両や、日本海の雄大な車窓を気軽に楽しめた存在とあって、鉄道ファンらから惜しむ声が相次いだ。

 2001年11月に運行を開始したきらきらうえつ。大きな窓と高い床を備え、ラウンジ車では沿線の観光地を紹介するなどし、乗客を楽しませてきた。

 旧国鉄特急として全国で活躍した485系の改造車両を使用。1964~79年に1500両近く製造された485系は、重い鋼製車体や重低音を放つ直流モーターなど、近年の車両にはない特徴も残していた。

 12月15日に旅行商品用の臨時列車として最終運行し、廃車となる予定。JR東日本新潟支社によると、残る485系は高崎、盛岡両支社管内で臨時列車用に使う計16両のみとなる。

 29日は新潟駅で記念出発式が開かれた。午前10時11分、駅長の合図でゆっくり動き出すと、県内外から集まったファンたちが感慨深そうに手や小旗を振った。

 運行終了が近づくにつれて指定席券の入手は困難になった。東京都の会社員男性(51)は「通路側の座席しか取れなかったけど、最後なのでゆっくり楽しみたい」と笑顔。券を入手できず見送りに来たという新潟市西区の高校2年女子生徒(17)は「古い電車ならではの独特の音や揺れが好き。485系がいっぱい走っている時代に生まれたかった」と惜しんだ。

 10月5日からは新観光列車「海里(かいり)」が運行開始。豪華な食事を味わえる旅行商品などがある一方、乗車券と指定席券だけで乗れる座席はきらきらうえつの116席からほぼ半減し、62席となる。

 新潟市秋葉区の無職男性(60)は「年数回乗っていた。素晴らしい車窓を気軽に楽しめたのが魅力だったので残念」と話した。

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