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「東京市嶋邸」資料 新発田市に寄贈へ

新潟日報(2019年10月2日)

 日本有数の豪農市島家が大正から昭和にかけて活動の拠点とした東京都文京区の別荘「東京市嶋邸」の資料が、年内にも新潟県新発田市の市島邸に移管される準備が進められている。老朽化で建物の維持が困難になったためで、東京市嶋邸を所有する早稲田大が、門扉や建具、書画など資料100点超について、市島邸を管理する新発田市に寄贈する。

 東京市嶋邸は、明治から昭和にかけて建てられ、市島春城が早稲田大図書館初代館長だったことなどから同大に寄贈された。敷地には学生寮が建てられ、市嶋邸は集会所になっていたが、近年はほとんど利用されていない。

 寄贈される資料は2020年秋にも、新発田の市島邸の企画展で紹介される予定だ。市島邸を調査研究する藤原秀之さんは「新潟だけでなく、近代日本をつくってきた市島家の資料が一つにまとまるのは歴史的、文化的に意味がある」と語る。「邸内で東京市嶋邸の復元も目指したい。地域の皆さんに一緒に盛り上がってもらえたら」と期待している。

 新発田市観光振興課は「多くの方に市島邸に注目していただけるきっかけにもなるので、資料を有効に活用していきたい」としている。

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