平安時代の天皇の食事を模型で紹介している特別展=10月4日、小浜市の福井県立若狭歴史博物館

平安時代の天皇の食事を模型で紹介している特別展=10月4日、小浜市の福井県立若狭歴史博物館

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奈良時代の貴族、庶民の食再現 御食国・小浜で特別展 11月4日まで

福井新聞(2019年10月5日)

 小浜市の福井県立若狭歴史博物館のリニューアル5周年を記念した特別展「海と山の美しもの―食がつなぐ若狭と都―」が10月5日、同博物館で開幕する。国宝「平城宮跡出土木簡」、奈良時代の貴族や庶民の食事模型のほか古文書、絵巻物など114点を展示。都の食生活を支えてきた「御食国(みけつくに)」若狭の食材の豊かさ、歴史を紹介する。

 若狭からは塩や海産物を平城京に納めていたことが、平城宮跡などで出土した多数の木簡(荷札)などから分かっている。数多く展示されている木簡のほか、小浜市矢代や志積など沿岸集落の年貢のリストにも「塩」が記され、若狭の国全体が塩づくりに関わっていたことがうかがえる。

 食事の模型では庶民や貴族の食生活の違いが一目瞭然。小浜藩主・酒井忠勝と夫人の心光院が婚礼した際のお膳は蒔絵がきらびやか。明通寺(小浜市)所有の「彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)絵巻」は海幸彦・山幸彦神話を絵巻に表した平安時代後期の模写本で、食事のシーンが描かれている。

 京都に残る記録から若狭の食にスポットを当てたコーナーもある。「南総里見八犬伝」の作者滝沢馬琴の旅行記からは若狭のウナギ、アユが京都に運ばれていたことが分かる。

 4日に内覧会があり、関係者約40人が観賞。開会式で同博物館の垣東敏博館長は「若狭の食文化の歴史を知ってもらうまたとない機会」と話し、多くの人の来場を期待していた。

 11月4日まで。観覧料は一般500円、高校・大学生400円、小中学生300円。午前9時~午後5時(入館は午後4時半まで)。21日休館。

 関連行事として6日午後1時半~同3時、同博物館で「若狭の海から天皇の食卓へ」と題して東京女子大の佐藤全敏教授が講演する。無料。問い合わせは同博物館=電話0770(56)0525。

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