初日から多くのファンでにぎわった藤子不二雄(A)展

初日から多くのファンでにぎわった藤子不二雄(A)展

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藤子(A)ワールド堪能 高志の国文学館で特別展開幕

北日本新聞(2019年10月7日)

 特別展「藤子不二雄(A)展-(A)の変コレクション-」が6日、富山市舟橋南町の高志の国文学館で始まった。開幕を待ちわびたファンが初日から続々と来場し、幅広い世代に愛される作品を生み出してきた氷見市出身の漫画家、藤子不二雄(A)さんの世界を堪能した。12月22日まで。

 東京、福岡に続く巡回展で、代表作「まんが道」の原画など200点以上を紹介。会場内は撮影可能とし、「インスタ映え」するスポットも多数用意した。

 上京して漫画家仲間と過ごした「トキワ荘」の4畳半の部屋や、「笑ゥせぇるすまん」の喪黒福造行きつけのバー「BAR魔の巣」を再現したコーナーもあり、来場者が盛んにスマホで撮影していた。

 自伝的作品「まんが道」の主人公、満賀(まが)道雄の制服姿で来場した愛知県一宮市の会社員、島崎貴広さん(43)は「富山でしか展示されない『まんが道』の原画を楽しみにしてきた。先生の地元で開催されることがうれしい」と話した。高岡市の教員、八尾妃名子(ひなこ)さん(24)は「明るいだけじゃなく、鋭いところをついている『笑ゥせぇるすまん』が特に好き」と語った。

 同文学館主催、北日本新聞社共催、藤子スタジオ特別協力。氷見市協賛。


■挑戦がエネルギー 藤子(A)さんトーク

 特別展の開催を記念し、藤子不二雄(A)さんのトークイベントが6日、高志の国文学館で開かれた。現在85歳の今も現役の藤子(A)さんは、自らの「まんが道」を振り返り、「いろんな挑戦をしてきたことが、この年でもやれるエネルギーになっている」と語った。

 藤子(A)さんは少年時代に、故藤子・F・不二雄さんと共に故手塚治虫さんの「新宝島」を読んだことがその後の人生を決めた。「紙に描かれた映画のようで大感激した」と振り返った。

 上京して漫画家となってから半年はほぼ毎日徹夜だった。それでも「漫画を描ける喜びが大きく、嫌だとは思わなかった」。締め切りに追われる仕事を続けてこられたのは、「一つのことを地道にやり続ける真面目な県民性が僕らにもあったから」と語った。

 漫画界のレジェンドの話を聞こうと、会場は満席となり、別室にライブ中継された。立ち見を含め240人余りが聞き入った。トークイベントの内容は後日、本紙文化面で詳報する。

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