黒部川の開発をテーマにした新作を紹介する風間さん(右)

黒部川の開発をテーマにした新作を紹介する風間さん(右)

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黒部川開発主題に新作 黒部市美術館、風間さん木版画展

北日本新聞(2019年10月13日)

 黒部市美術館開館25周年「風間サチコ展 コンクリート組曲」が12日、同美術館で始まった。黒部川の開発に着目した新作「クロベゴルト」など35点が並び、黒一色の木版画を通して近代化の光と影を表現している。12月22日まで。

 風間さんは東京在住、1972年生まれ。経済活動や自然開発などへの批判的な精神を貫きながら、コミカルさもある独自の物語世界が注目を集める。

 今回の展示のために黒部峡谷などを視察し、新作2組を制作した。「クロベゴルト」は、黒部川の開発とワーグナーの楽曲「ニーベルングの指輪」のイメージを重ね合わせた意欲作。版画6点が物語になっており、建設による近代の新秩序誕生を浮き彫りにする。黒部川第三発電所建設の労働者に焦点を当てた新作「ゲートピアno・3」は、近代化の影を表した。

 27日は風間さんを講師に「黒部ダム曼荼羅(まんだら)」を作るワークショップがある。小学5年生以上が対象。定員は10人ほどで予約が必要。問い合わせは同館、電話0765(52)5011。北日本新聞社共催。

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