花火から噴き上がる火の粉を浴びる有志会員たち

花火から噴き上がる火の粉を浴びる有志会員たち

長野県 伊那路 祭り・催し

金色の火花、笑顔照らす 阿智・下清内路

信濃毎日新聞(2019年10月14日)

 下伊那郡阿智村清内路の下清内路諏訪神社・建神社で13日夜、江戸時代から伝わる「手作り花火」(県無形民俗文化財)が奉納された。県内各地に大きな被害をもたらした台風19号の接近に伴い、1日後ろにずらして開催。火薬から手作りした花火が夜空に火花を盛大に噴き出し、詰め掛けた観客の笑顔を照らした。

 地域住民らでつくる「下清内路煙火有志会」が手作り花火を継承。9月上旬ごろから「薬研(やげん)」と呼ばれる専用の器具で火薬作りを進めた。直前の12、13日に火薬を筒に詰めるなどして仕上げた。

 この日、掛け声とともに種火「綱火」に火が付き、仕掛け花火が始まった。円盤が回転しながら火花を散らす「火車」、滝のように火花が降り注ぐ「大噴水」などに次々と点火。一つの花火が終わるごとに拍手と歓声が上がった。

 約20年ぶりに有志会の女性だけで作った花火「大手筒」も披露された。勢いよく火花が噴き出すと、花火作りに携わった女性らが金色のシャワーを浴びるかのように火花の下で足踏み。観客たちに勇壮な姿を見せていた。

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