氷見市の中心商店街にある空き店舗をリニューアルした宿&日本酒バーが16日オープンする。市内の民宿の若女将(おかみ)、池森典子さん(47)が経営。おもてなしのノウハウを生かしつつ「シャッター街となっている商店街の活性化に貢献したい」と意気込む。
氷見市比美町の時計店だった木造2階建ての1階を改装し「蔵ステイ池森」と名付けた。日本酒バーの外装に蔵戸を使い、蔵に滞在するイメージを演出した。
訪日外国人客(インバウンド)の増加を踏まえ観光庁が推奨する「泊食分離」の形態で、基本的に素泊まり。食事は近隣にある各種飲食店の利用を促す。近隣店から気軽に泊まれる場所があれば、利用客拡大につながると歓迎する声があり、相乗効果を狙う。
日本酒バーにはカウンターとテーブル席を設け、地酒や地元の食材を生かしたおつまみを提供する。宿はバストイレ付きのツインが3室あり、1人1泊7500円(税別)から利用できる。11日から関係者を招いてプレオープンし、日本酒バーの内装に欄間を使った落ち着いた雰囲気が好評だった。
クラウドファンディングで300万円を超す開業資金を獲得したほか、市の「食とまんがのまちづくり支援事業」の補助を受ける。
池森さんは「他の空き店舗で商売を目指す人が出てくるきっかけになりたい。シャッター街でなくなることが目標」と話す。問い合わせは同店、電話0766(75)3533(午後6~11時)。木曜定休。