加賀友禅柄の文具を紹介する毎田さん(右)と今川代表=本多町3丁目

加賀友禅柄の文具を紹介する毎田さん(右)と今川代表=本多町3丁目

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加賀友禅の柄、文具に彩り 書付や一筆箋に鶴亀、草花 金沢の毎田さん

北國新聞(2019年10月17日)

加賀友禅作家の毎田仁嗣さん(45)=金沢市本多町3丁目=が16日までに、友禅の模様をあしらった和の文具を制作した。美術印刷などを手掛けるnakabi(ナカビ、神田1丁目)と連携し、「かしこ」のブランド名で和紙の書付、一筆箋、付箋を仕上げた。着物の市場が縮小する中、毎田さんは「日常の中で、加賀友禅を身近に感じてもらいたい」と期待している。
 文具は「花」「祝い」の2シリーズを用意し、「花」は桜や糸菊、ウグイスに梅など、季節を感じられる草花の絵柄を考案した。「祝い」は鶴亀、富士山などを描き、通年で使える図柄とした。
 書付は手のひらに載るサイズで、毎田さんは「友禅の柄と、和紙の素材感を手で触れて感じてもらいたい」と、洋紙ではなく越前和紙を使用して仕上げた。
 和菓子のように手土産として持ち運ぶために専用の化粧箱を用意し、今春から工芸品を取り扱う市内の店舗などで試験販売したところ、女性旅行者に好評で、商品化を決めた。
 絵柄ごとの売れ行きなどを見ながら、評判が良いものを一筆箋、付箋に展開し、10月から本格的な販売を始めた。
 毎田さんは「ハレの日に着る加賀友禅を日常でも楽しんでほしい。着物の代わりに、気軽に持ち帰ってもらいたい」とし、ナカビ代表の今川弘敏さん(47)も「マスキングテープなど今後、文具の種類を増やしていきたい。和に親しむ女性に使ってもらいたい」と話している。

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