JR東日本は23日、台風19号の影響で長野―上越妙高間で運転を見合わせている北陸新幹線(長野経由)について、全線での運行を再開する25日以降の暫定ダイヤを発表した。被災前の通常ダイヤと比べて、東京―金沢間を直通する「かがやき」が上下1本ずつの減、「はくたか」は変わらない。一方、長野―東京間の「あさま」はおよそ3分の1減となる。今回のダイヤは11月29日まで。さらに本数を増やす予定で、改めてダイヤを公表する。上越新幹線に投入予定の同じE7系車両の転用の調整も急ぐ。
かがやきは被災前から1往復減の1日9往復。はくたかは被災前と同じ1日14往復を運行する。一方、被災前に1日17往復していたあさまは、上りは5本減の12本、下りは6本減の11本となる。同社は東京―金沢間を結ぶ直通列車の確保に重点を置いたと説明。車両の修繕や検査、翌日の運行に備えた留置に利用する長野新幹線車両センター(長野市赤沼)が浸水したことも、あさまの本数減の要因としている。
あさまの運行本数減による影響を軽減するため、はくたかが佐久平、安中榛名の各駅に一部臨時停車する。
同社長野支社によると、県内5駅で最も停車本数が減るのは長野で、上りが6本減、下りは7本減。上田、佐久平、軽井沢の各駅は上下2〜5本減となる。飯山は停車本数が変わらない。
1日の通常運行(定期運行)本数は計120本から106本となる。秋の増発列車を含めた比較では1日当たり24本減になる。
県内駅から東京へ向かう上りの始発列車は飯山を除き、2〜3分早くなる。東京からの最終列車のダイヤは変わらない。
北陸新幹線は台風19号の大雨による千曲川堤防の決壊で、長野市の車両センターにあった10編成(120両)が浸水。定期ダイヤの運行には24編成が必要だが、25日以降は被害がなかった20編成を運用する。
24日までは長野―上越妙高間が不通で、東京―長野間と金沢―上越妙高間の折り返し運転をする。