新潟県の弥彦神社が進めてきた参拝者休憩所の新築工事が終了し、竣工(しゅんこう)式が行われた。菊まつりが始まる11月1日から利用できる。
休憩所の新築工事は天皇陛下の即位奉祝事業として2月に着工した。木造平屋建てで広さは約280平方メートル。神社を訪れた人が休憩するためのテーブルや椅子、トイレなどが完備されている。
天皇陛下の即位礼に合わせ、10月22日に地元関係者ら約60人が出席して拝殿で奉祝の神事が執り行われた。その後の竣工式ではおはらいの後、出席者が施設を見て回った。
休憩場は拝殿前にある「随神門(ずいじんもん)」の、拝殿に向かって左手前にある。弥彦村史などによると、この場所には1958年から2001年まで社務所として使われた建物があった。平成の大修営で社務所が今の場所に新築移転された後は主に倉庫として使われていたが、建築から60年以上たち、老朽化が目立つことから、建物を取り壊して休憩所を新築した。
弥彦神社は「これまでは現代の感覚からすると粗末な休憩所とトイレしかなかった。令和の時代は体が弱い人や足の不自由な人も休憩所を利用し、お参りしてもらいたい」とした。