福井県越前市のまちなかを彩った「昭和の花嫁行列」=10月27日、同市若松町

福井県越前市のまちなかを彩った「昭和の花嫁行列」=10月27日、同市若松町

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花嫁行列の憧れ、かなった 福井県越前市で昭和の慣習再現

福井新聞(2019年10月28日)

 福井県越前市中心部に残る古い町並みを舞台に、昔ながらの嫁入りを再現する「昭和の花嫁行列」(福井新聞社後援)が10月27日、越前市蓬莱町の蔵の辻周辺で行われた。華やかな衣装に身を包んだ花嫁、花婿がゆっくりとまちなかを練り歩くと、沿道から「お幸せに」と祝福の声が飛んだ。

 花嫁行列をまちのにぎわいにつなげようと、地元商店街の有志らでつくる「絆を紡ぐまち武生」実行委員会が2008年から続けている。今年で11回目。

 新郎新婦は、1年前に結婚した大野市出身の米津育浩さん(38)と越前市出身の晶枝さん(34)。現在は福井市内で暮らす二人は来年に大野市に引っ越すため、晶枝さんの「生まれ育った武生での思い出は数え切れない。大好きなまちを離れる前に、幼いころに遠巻きに眺めて憧れた行列の花嫁さんになりたい」という望みをかなえるために参加を決めた。

 約20人の行列は、この日オープンした「越前箪笥(たんす)会館」を出発。箪笥職人の工房が立ち並ぶタンス町通りの軒先には紅白幕が飾られ、お祝いの長持唄が雰囲気を盛り上げた。新郎新婦は途中からは人力車に乗り換え、総社大神宮に参拝。近くの蔵の辻で人前式を挙げた。

 沿道には、多くの市民が並んで二人の門出を祝った。育浩さんは「貴重な体験ができてうれしい。1年前の結婚式では和装しなかったので、きれいな花嫁姿が見られていい思い出になった」と笑顔で話していた。

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