県水墨美術館の企画展「小倉遊亀(おぐらゆき)と院展の画家たち展」は4日の閉幕が迫る中、連日美術ファンらが続々と足を運んでいる。1日も夫婦や女性グループらが詰め掛け、院展で活躍した巨匠らの作品を鑑賞。近代以降、新しい日本画の創造に果敢に挑んだ画家たちの名作を目に焼き付けた。
企画展は明治、大正、昭和、平成の四つの時代を生きた女性画家、小倉遊亀や横山大観、菱田春草、安田靫彦(ゆきひこ)、前田青邨(せいそん)ら大家の名品を紹介している。
会期が残りわずかとなり、美術ファンが次々に来場。105歳まで生きた遊亀の絶筆「盛花」に見入った川辺玲子さん(79)=砺波市庄川町五ケ=は「絵に魂がこもっているようで、元気をもらえた」と話した。砂土居武範さん(81)=南砺市本江(福野)=は「大胆さと繊細さが共存した名作がそろっていて見応えがある。ようやく来場できて良かった」と語った。この日は学芸員のミニ解説会もあった。
2日は午後2時から学芸員によるギャラリートークを開く。開館時間は午前9時半から午後6時(入室は午後5時半まで)。県水墨美術館開館20周年記念、北日本新聞創刊135周年記念。