越前がに漁が解禁となり、船上でタグ付けする漁師たち=11月6日、福井県越前町沖

越前がに漁が解禁となり、船上でタグ付けする漁師たち=11月6日、福井県越前町沖

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越前がに漁解禁、続々水揚げ初値5万円 福井県の冬の味覚

福井新聞(2019年11月7日)

 福井県の冬の味覚「越前がに」の漁が11月6日、解禁された。越前町の越前漁港や坂井市の三国港には、未明からの漁を終えた漁船が朝以降に帰港し、生きのいい雄のズワイガニや雌のセイコガニを続々と水揚げした。夕方には初競りが行われ、競り人の威勢のいい声が飛び交い、漁師町は熱気に包まれた。

 重さや大きさなど厳しい基準をクリアしたズワイの最上級ブランド「極(きわみ)」は、初日は1匹も認定されなかった。ブランドが設定された2015年以来、初競りで極が出なかったのは初めて。

 越前町漁協は底引き網漁船49隻が5日夕から夜にかけ、次々と出港した。三国港機船底曳網漁協は10隻が出漁。沖で解禁を待ち、6日午前0時、一斉に網を入れた。

 越前がには昨年、地域の農林水産物のブランドを守る国の「地理的表示(GI)保護制度」に、カニとしては全国で初めて登録された。船上で漁師たちは、水揚げしたカニを手早く仕分けし、GIマークの入った黄色いタグを付けていった。

 県水産課によると、越前漁港の水揚げ量はズワイが5282匹で昨年比25%増、セイコが8万7928匹で約2割減。競り値はズワイが3千円~3万8500円、セイコが450円~2500円だった。三国港の水揚げ量はズワイが1844匹で昨年比47%増、セイコが9160匹で18%増。競り値はズワイが5千円~5万円、セイコが325円~4900円だった。
 漁期はセイコが12月31日まで、ズワイが来年3月20日まで。

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