真新しい国立工芸館前で記念撮影を楽しむ親子連れ=金沢市出羽町

真新しい国立工芸館前で記念撮影を楽しむ親子連れ=金沢市出羽町

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明治の趣「金沢に合う」 移転の国立工芸館で見学ツアー

北國新聞(2019年11月24日)

 金沢市出羽町に移転オープンする東京国立近代美術館工芸館の建物で23日、一般向けの見学ツアーが始まり、計160人が日本海側初となる国立美術館にいち早く足を踏み入れた。明治と令和が融合する建物に「金沢に合う」「とてもすてき」などの声が漏れ、参加者は来年7月の開館を心待ちにした。
 ツアーは、美術品に接着剤や内装の塗装の影響が出ないよう建物完成からしばらく時間を置く「からし期間」を利用して県が実施した。参加者は県職員らの解説を聞きながら館内を巡り、お気に入りの場所で写真を撮った。
 工芸館は、明治時代に建てられた旧陸軍の第九師団司令部庁舎と金沢偕行社(かいこうしゃ)を移築、一部を復元した。近くで生まれ育った伊藤正宏さん(72)は「こんな素晴らしいものになるとは思いも寄らなかった。新鮮な感じさえする」と感嘆の表情を浮かべた。
 東京にある現工芸館は、旧陸軍師団の一つである近衛師団の司令部庁舎を使っている。祖父が近衛兵だったという金沢市の嶋田昭正さん(70)は「東京の建物と雰囲気が似ていて、すごくいい。歴史と、祖父とのゆかりが感じられてうれしかった」と話した。
 縦長の窓、アーチ型の玄関などレトロな雰囲気を残す外観に対し、館内の展示室は鉄筋コンクリート造で現代的な空間となっている。母親と参加した同市の三宅くるみさん(8)は「ガラスの廊下が好き。オープンしたら、また来たい」と笑顔を見せた。
 ツアーに先立つオープニングセレモニーで、谷本正憲知事、山野之義金沢市長があいさつ、山田修路参院議員、宮本周司経済産業政務官が祝辞を述べた。「いしかわの工芸と食マルシェ」が開かれ、来場者は茶席や工芸体験を楽しんだ。県本多の森庁舎ではシンポジウムが行われた。
 ツアーは12月2日までで、県内外から計1200人が参加する。

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